点滅レンズで動体視力やスポーツビジョンを鍛え、加齢による衰えの回復・維持にも使える世界初のトレーニングメガネ「ビジョナップ Visionup」(シャッターゴーグル)の専門店「プライマリーショップ」

 

高齢者の歩行動作に及ぼす液晶シャッターゴーグルの装着効果

高齢者の歩行動作に及ぼす液晶シャッターゴーグルの装着効果

高齢者の歩行動作に及ぼす液晶シャッターゴーグルの装着効果

【目的】

高齢者は段差などのまたぎ越し中に転倒する事例も多く、特に屋外でのつまずきなどが要因で生じることが報告されている。身体動作と視機能は大きく関与しており、視機能の低下もその要因のひとつではないかと考えられる。近年、視機能トレーニングツールのひとつとして、液晶のon/offにより視覚情報を制限できるシャッターゴーグルが開発された。スポーツ現場でその有効性が高い評価を受けており、高齢者の視覚機能改善にも適用できるのではないかと考えた。そこで本研究では、液晶シャッターゴーグルを用いた視覚情報制限トレーニングを実施し、歩行動作および視機能に及ぼす影響について検討することを目的とした。

【方法】

被験者は、若年者男女4名(20.1歳±0.73)、高齢者男女4名(64.9歳±3.52)であった。10mの距離で、日常生活で普通に歩く時の速度による歩行(以下、自由歩行)と、自由歩行中に2m間隔で設置された障害物(高さ10cm、奥行き20cm、幅30cm)4台をまたぎ越す歩行(以下、またぎ越し歩行)を課題とした。被験者の側方から歩行動作を撮影し、同時にViewTracker(Ditect製)により視線配置を記録した。視覚情報の制限は、液晶のon-offを10Hzに設定したシャッターゴーグル(Primary,アプリシエイト製)を用いた。ゴーグル装着中は視覚情報の量が半分となることから、視覚負荷効果が期待される。まず自由歩行を3回、その後またぎ越し歩行を制限なし(初期値)3回、ゴーグル装着5回、制限なし(装着後)3回行い、それぞれの歩行速度と視線配置について比較した。

【結果と考察】

歩行速度とまたぎ越し速度(2台目障害物のまたぎ越し速度)を分析した結果、高齢者は、シャッターゴーグルの装着により初期値よりいずれの速度も低下し、装着後は初期値よりいずれも上昇した。一方若年者は、視覚制限によっていずれの速度にも影響はなかった。シャッターゴーグルの装着により、若年者、高齢者とも、障害物に対する注視時間が増加し、歩行中の視線配置位置が近方に変化した。装着後は、初期値より注視時間が減少し、視線配置位置が遠方に変化した。この傾向は高齢者の方が顕著であった。歩行中の視線配置割合について分析した結果、若年者は視覚制限の影響はほとんど認められなかったが、高齢者はシャッターゴーグルの装着によって、障害物への視線配置割合が増加し、装着後は初期値より減少した。シャッターゴーグルによる視覚情報の制限下では、遮蔽された部分を補完する必要があることから、視覚機能の発揮水準が上昇したものと推察され、歩行動作に波及したものと考察した。